この度、初めて愛知県のお通夜に参列することになったあなた。
「お淋し見舞い」という聞き慣れない風習があることを知って、戸惑っていませんか?
今回は、そんなあなたのために、お淋し見舞いののしや封筒の書き方や、渡し方のマナーなど、「お淋し見舞い」のことを、丁寧にご説明していきます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
お淋し見舞いとは?
お淋し見舞い(おさみしみまい、おさびしみまい)って聞いたことがありますか?
お淋し見舞いとは、愛知県の西部と岐阜県の一部に残るお通夜の風習のことです。なので、他の地域の方たちにとっては、初めて聞く言葉ではないでしょうか。
お淋し見舞いには、文字通り、「残された遺族の方たちが、長い夜を過ごすお通夜の席で、淋しくないように」という意味合いが込められています。
通常、御香典やお供え物は、故人に対して差し上げる物ですが、この、お淋し見舞いは、遺族に対して、差し上げるものなのです。
このはっきりとした違いを覚えておくといいでしょう。
お淋し見舞いとして持っていくものは、お供えや現金などです。
基本的なことは、まずこちらの記事を読んでみてください。
参考記事 お通夜に持っていく「お淋し見舞い」とは?何を持っていけばいいの?
お淋し見舞い お供えののしの書き方は?
お淋し見舞いの「のし」はどのように書けばいいのでしょうか?
- 弔事用ののし
- 「御淋見舞」
- あなたの名前(フルネーム)
- 薄墨で書く
お淋し見舞いののしは、一般的な弔事用ののしを使います。
「お淋見舞い」、「お淋見舞」、「御淋見舞い」、「御淋見舞」、どの書き方も使われていて、どの書き方でも正解です。
のしの下には、あなたのフルネームを書くようにしましょう。名字だけの場合、誰かと間違われてしまう可能性もありますので、フルネームを書いておくようにしましょうね。
文字は普通の墨でもいいですが、できれば薄墨が基本です。
お淋し見舞いとしてお菓子などを持参する場合は、現地の和菓子屋さんにいって購入するのがおすすめです。
現地の和菓子屋さんであれば、お淋し見舞いに何がふさわしいのか知識がありますし、のしもマナーに沿ったものをちゃんとつけてくれます。
少し早めに出て、寄っていきましょう。事前に電話で問い合わせてみるのもおすすめです。
お線香などを持っていく場合は、ネットの仏壇店などでも、お淋し見舞いののしをつけてくれるところがあります。
お淋し見舞い 現金の場合の封筒の書き方は?
お金を渡す場合の封筒は、御香典と基本は一緒です。
御香典の文字が「お淋し見舞い」に変わっただけと思えば簡単ですね。
- 弔事用の封筒
- 「御淋見舞」
- あなたの名前(フルネーム)
- 薄墨で書く
お淋し見舞いの現金を入れる封筒は、お香典などと同じ、弔事用の封筒を使います。
表書きには、先ほどののしと同じく、「御淋見舞」(「お淋見舞」「御淋見舞い」)を書きます。
名前は、こちらもあなたのフルネームで書くようにしましょう。
書くペンは、ボールペンでは、マナー違反です。墨でもいいですが、できれば薄墨が基本です。
薄墨の筆ペンは、悲しみごとで使う筆ペンで、悲しみの涙で墨も薄まるという気持ちを表したものです。100円均一にも売っています。
お淋し見舞いの渡し方やマナーは?
お淋し見舞いが用意できたら、次は渡し方ですね。一般的なマナーをご紹介します。
お淋し見舞いは、受付で渡す
初めてのお淋し見舞い、誰に渡せばいいのか悩んでしまいますよね。
お通夜では、家人の方は取り込んでおられると思います。なので、受付の方に渡すと、間違いがないでしょう。
受付には、香典帳がありますので、受付の方がまとめておいてくれるでしょう。
お淋し見舞いの品物は風呂敷に包んで
お淋し見舞いを品物で持っていく場合は、風呂敷に包んでいくといいでしょう。
お菓子などは、紙袋などで構いませんが、渡したあとの紙袋が邪魔になってしまう場合もありますので、風呂敷に包んでいかれたほうがスマートです。
お淋し見舞いを現金で渡す場合は、お香典と別の封筒に
お淋し見舞いと香典は別物です。
ですので、お香典とは別の封筒に入れて、間違いがないように持っていくようにしましょう。現金で渡す場合も、受付でします。
お淋し見舞いを現金で渡す場合は、ふくさに包んで
お淋し見舞いを現金渡す場合は、ふくさに包んで持参するようにしましょう。弔事用のふくさは、紫、紺、灰色などです。
受付に差し出すときは、ふくさから出して、受付の方に正面を向けてお渡しします。
お淋し見舞いは、お通夜だけの風習です
お淋し見舞いとは、お通夜だけの風習ですので、葬儀には、持って行かないようにしましょう。
お通夜ではお淋し見舞いを持っていき、葬儀のときに、お香典を持って行くのが、この地方では一般的です。
お通夜しか行かない場合は、両方渡します。
まとめ
お淋し見舞いの、のしや封筒の書き方、そして渡す時のマナーについてご紹介しました。
金額や内容は違えども、葬儀の場ですから、基本は御香典やお供えを持っていくときのマナーと同じように考えれば問題ありません。
ただし、最近はお淋し見舞いを用意しない場合の方が多いかもしれません。
わたしは愛知県に何人も親戚がおり、何度かお通夜に行ったことがありますが、名古屋市など町中の場合は、お淋し見舞いを持ってきている人をほとんど見かけませんでした。
一方、少し離れた田舎の方での場合は、多くの人がお淋し見舞いを持ってきていました。
あなたが親戚などから、お淋し見舞いが必要だと聞かされたのであれば、ちゃんと用意していきましょう。
初めてで分からないときは、年長者にその地域の風習を積極的に聞くようにするといいですね。
誰でも初めてのときは、分からないのが普通なので、恥ずかしがる必要はありません。聞かれて怒る人もいないはずです。
聞く人がいない場合は、葬祭場の人に電話してみるのもおすすめです。
地域独特の風習にもしっかりと対応して、お通夜に参列してくださいね。
詳細記事お通夜に持っていく「お淋し見舞い」とは?何を持っていけばいいの?
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葬儀の基本マナーいろいろについては「女性のための葬儀の時の基本マナー【服装・髪型などいろいろまとめ】」の記事でまとめてあります。
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